レンブラント研究の第一人者であるレンブラント・リサーチ・プロジェクト委員長エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク教授の監修により、レンブラントが描いた当時の作品の色調やサイズを徹底的に検証。経年劣化で変色する以前のオリジナル色を取り戻すだけでなく、盗難で行方不明になった作品や損傷を受けた作品、《夜警》をはじめ一部が切断されてしまった作品を、最新のデジタル技術で17世紀の姿へと複製画で忠実に再現した『レンブラント リ・クリエイト展 2016』。世界中に散らばる349点のレンブラント作品から自画像全41点を含む、厳選された約200点がそごう美術館に集結します。
いま私はレンブラントの旅に日本の皆様をご案内する名誉と喜びを感じています。今回、展示する200点あまりの絵画のオリジナルを実際に見るとすれば、世界18か国を旅しなければなりません。しかし本展では、17世紀にレンブラントが描いた当時の作品を時空を超えて、原寸大で見ることができるのです。また、この旅は最も偉大な画家のひとりであるレンブラント・ファン・レインの思考を追体験する旅ともいえます。本展があなたにとって心に残る旅になることを願ってやみません。
エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク
(レンブラント・リサーチ・プロジェクト委員長)
1938年生まれ。アムステルダム大学名誉教授(美術史)。1968年に設立されたレンブラント・リサーチ・プロジェクトに設立当初から関わり、1992年に同プロジェクトの委員長に就任。2014年には集大成となる『レンブラント絵画集成 第Y巻』を世に送り出したレンブラント研究の世界的権威。
1900年代初頭、レンブラント作とされる作品は1,000点以上にもおよび、それらには常に真贋問題がつきまとっていた。そこで本格的なレンブラント調査をおこなうため、1968年に美術史家たちによる「レンブラント・リサーチ・プロジェクト」が結成される。1992年に委員長に就任したエルンスト・ファン・デ・ウェテリンク氏は他分野の専門家の協力を得て、最先端の科学技術による調査をおこない、世界中のキュレーターも認める成果をもたらしている。
レンブラントの最高傑作とされる《夜警》は、火縄銃手組合からの注文により1642年に完成。しかし1715年にアムステルダム市庁舎へと移される際に、作品の上下左右が切り詰められてしまったため、アムステルダム国立美術館で現在展示されている《夜警》からは、その全貌を見ることはできない。本展ではヘリット・ルンデンスによる模写と数々の資料を元に、描かれた当時の《夜警》の姿を再現。
画家として30代に栄光を極めたレンブラントは、その後、妻の死、愛人問題、破産と不遇の半生を歩むことになる。彼が遺した全41点の自画像を通して、その表情から人生の“光と影”にも注目してください。
作品解説の音声ガイドは、『美の巨人たち』のナレーションでおなじみの小林薫さんが担当します。皆様をレンブラントを巡る旅へと誘います。
利用料:500円(税込)
日時:7月30日(土)午後2時より
場所:そごう美術館[展示室内]
参加費:無料(別途入館料が必要となります)
※イベントの内容は予告なく変更・中止となる場合があります。あらかじめご了承ください。
〒220-8510
横浜市西区高島2-18-1
横浜駅東口 そごう横浜店6階
【交通案内】
「横浜」駅から徒歩3分。
首都高速道路横羽線東神奈川 ランプから5分。
※詳しい案内はそごう美術館のホームページをご覧ください。
オランダ レンブラント・リサーチ・プロジェクト公認
レンブラント リ・クリエイト展2016