2012年「秋田市エリアなかいち」オープン記念として開催し、大好評を博した「フェルメール」が5年ぶりに秋田に。
フェルメールそしてレンブラントが描いた当時のサイズ・色彩・状態を忠実に再現。
今回はフェルメール全37作品とレンブラント珠玉の30作品を原寸大のリ・クリエイト*で一堂に展示。
*画像素材を最新技術により、17世紀の色彩を求めて再創造。この作業を「リ・クリエイト」と呼ぶ。
17世紀のオランダ黄金時代に活躍したオランダの2大巨匠 ヨハネス・フェルメールとレンブラント・ファン・レイン。
たがいに光と影の魔術師の異名を持つこの2人の作品は今尚世界中の絵画ファンを魅了していますが、星屑のごとく世界中に散らばる作品を一堂に鑑賞することは、個人蔵・盗難作品を含めると、ほぼ不可能といっていいでしょう。しかし、彼らが描いた作品の画像データを最新のデジタルリマスタリング技術によって、当時の色調とテクスチャーで再創造した「リ・クリエイト」が可能にしました。
そして、フェルメール全37作品とレンブラント珠玉の30作品を原寸大で一堂に展示するのが、「フェルメールとレンブラント オランダの2大巨匠展」です。
作品解説の音声ガイドは、女優の宮沢りえさん(フェルメールのみ)と『美の巨人たち』のナレーションでお馴染みの小林薫さんがフェルメールとレンブラントを巡る旅へと誘います。
2011年から2012年にかけて多くのフェルメール作品が来日し、日本中を席捲したフェルメールブーム。最新デジタル技術を駆使したフェルメール全37点のリ・クリエイト作品を展示する「フェルメール 光の王国展」は、2012年1月から東京・銀座を皮切りに全国34カ所、海外1カ所で開催され、現在では延べ60万人以上を動員しています。
折しも、空前のフェルメールブームを支えた「真珠の耳飾りの少女」が世界各国でのツアーを終えて、2015年に本国オランダのマウリッツハイス美術館に帰還しました。同時に大改修工事を終えた同美術館では大々的なリニューアルキャンペーンを実施。その一環として、「フェルメール 光の王国展」の監修を務めた福岡伸一氏が、“マウリッツハイス美術館が選ぶ「世界のフェルメール愛好家20人」”に選ばれ、キャンペーンの公式CMやポスターに出演。さらに、フェルメールのリ・クリエイト作品についても同美術館からの公認を得るに至りました。
本展覧会は、そのようなリ・クリエイトが多くの方々に認知され、その評価が高まった背景により実現する、新たなプロジェクトです。オランダを代表する画家、フェルメールとレンブラントが描いた、その光の粒立ちを鮮明に蘇らせます。
原画は経年劣化や修復・洗浄などによる退色・変化が避けられず、状態は様々です。一部の作品は、狂乱者により腐食性の液体が噴霧されるなど破損しているものもあります。 リ・クリエイト作業では、デジタル手法により、このような作品も忠実に復元。原画が描かれた当時の色鮮やかさをお楽しみいただけます。
これまでの年月を通して盗難にあった作品を現存する膨大なデータや模写を基に再現。 1990年、ボストンにあるイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館から盗難されたフェルメールの「合奏」、レンブラントの「ガリラヤの海の嵐」を鑑賞できるのも、この「リ・クリエイト」ならではです。
フェルメールでは、オリジナル・シナリオによるスペシャル解説を宮沢りえさんと小林薫さんが担当。
レンブラントでは、小林薫さんが皆様をレンブラントを巡る旅へと誘います。
※宮沢りえさんはフェルメールのみ
作品は制作年順に展示。それぞれの画業の足取りを追体験。
フェルメール、レンブラントの生涯、画業の秘密を探る豊富な資料展示。
より深く知るためのオリジナル番組を上映。
オリジナル図録とミュージアムグッズを販売。
リ・クリエイトでよみがえる光と影の競演